東日本大震災総括(その1)

まず今回の大津波では地震終了後、津波が何分後に到着するのか全くアナウンスがなかった。1978年に発生した宮城県沖地震は津波が発生しなかった(あったとしても軽微)。


それは太平洋プレートの内側の、最大でもマグニチュード7程度のものであり、30年に1回程度発生するとされる、当地方では想定内の地震であった。


だが今回の東日本大震災による大津波はプレート境界型であり明治の三陸大津波と同様に、大津波が発生し多数の死者を出した。プレート境界は日本海溝と考えれば震源地は遠方にあるため津波襲来まで数十分の猶予がある。


今回、地震発生直後に津波来襲が予見されたが、その時間の猶予が全く不明であった。結果、一度避難したものの津波が来ないため自宅に戻った者や、海に見に行った者が命を失った。


もちろん想定した津波の高さが6mと考えていたため、比較的高いところや、海から遠く海が見えない場所に居住していた住人にも多数の死者が出た。


後日TVでニュース等を見たところ自衛隊機が大津波を上空から撮影していた。結論から述べると、津波到達時間は自衛隊機の情報をつぶさに利用すれば、津波のスピードと陸地までの距離から、かなり正確な到着時間が判ったはずであろうが、それが利用された形跡はない。だから家に戻った者が出た。空撮していた自衛隊機の存在の意味が解らない。


いつも地震の速報をTVで見ていると、マグニチュードと震源の深さを伝えるが、陸地からの距離を伝えていない。各県の震源地からもっとも近い陸地の距離を伝えてほしい。


またスーパーコンピュータを駆使して自衛隊空撮画像から陸地到達時の津波高を予測してほしい。2機の自衛隊機が同時に空撮すれば大方の津波高は計算できるはずだ。昭和や明治時代ではない。平成も、もはや20年を過ぎている。